SUZUMODE

ガーリックトーストといえば、少し前にエピソードが。

銀座の写真展に行ったときのこと。よこうちがパエリアパエリアと叫んでいたので、スペイン料理の店へ。そこでガーリックトーストを頼んだのです。あれはサクサクカリカリした中にニンニクの味と香りがして、非常にうまかった！アサリの料理のスープに浸すとまたサイコー！

そんな感じで料理を楽しんでいたところ、私の席から見える方角……右斜め奥のテーブルに、二人のスペイン人？男性が座っていたのです。

話をしていると彼らの様子はいやおうなしに視界に入る。

そのうち、私から顔が見えるほうの男性が店員を呼び、チラチラとこちらをみながら話をするようになりました。ときおり指もさしています。明らかにこちらを指しています！　ときどきその男性と目が合いますから、何を言ってるのか気になるわけです。

店員が振り返ってこちらを見ます。
そして男性と話をする。

あちらは男性二人　こちらは女性二人。

こっ！　このシチュエーションはもしかして!!!

粋でダンディなスペイン人男性が、

「あちらの美しいレディにぜひワインを♪」

などと言ってるのかもしれないわッ!!!!

きゃっ！

と思ったのです。

そんな胸のトキメキをパエリアに夢中なよこうちに悟られないよう、その瞬間が来るまで、極めて冷静さを保とうと心がけたわたくし。

しばらくすると店員がこちらのテーブルにやってきて、空いた皿を下げ始めました。ついでにガーリックトーストが入っていたバスケットも取り上げました。

そして男性の元へ。

バスケットをみながら何やら話しています。
店員は納得した様子。

！！

そーです！

例の男性は、こちらで食べていたガーリックトーストと同じものをオーダーしたかっただけ だったのです!!

○|￣|＿

そんなことが起きていたとはまったく気づかないよこうちは、アサリのスープが入った皿に、ガーリックトーストをどっぷりと漬け込んでいました。

「あーたそれさっきからそのまんまじゃん。いつまでつけてんの！」
「十分しみたほうがおいしーじゃん！」
「しみたって……もうそれふにゃふにゃじゃん！」
「いーの!!ｗ」

平和な夜でした。