SUZUMODE

ううーーねむいーーー・・・がなんか聞こえる・・・なんだ？と意識朦朧状態で耳をすませていると、それは音ではなく人の声。ベットのある反対側の壁の向こうから聞こえてくる。

「・・・・・・(苦笑)」

まぁ言葉なんかわかんなくたって十分通じるわさ。それはお隣さんががんばっているからなのであった(爆)

「なんだーそゆことかよーー」とすぐまた眠りに落ちた。

翌朝、私はKさんに「夕べ物音で目が覚めたりしませんでしたか」と聞いたけど「全然！」というお返事。「実はかくかくしかじかで・・・この部屋の壁は薄いですねー」「わははー！」「あははー！」と笑って終わったのだった。

その日の夕方、マジソンスクエアガーデンでプログラムやTシャツなどのグッズを買ったあと、部屋でKさんと話をしていると、WM20の後ちょっとお酒でも飲みませんかという話に。冷えたビールとおつまみで乾杯しましょう！ということになり、近所のストアにビールを買いにでかけた。先に買って置いて、戻ったら自販機のそばにある無料の製氷機から氷をたっぷりビニール袋に入れて、それで冷やせばあっという間なのだ！オースチンが飲んでいるMillarのLite缶を発見し、ストンコビールで乾杯だねー！なんていいながら買い物を終えて部屋の前に。

すると「ハァイ♪」と声をかけられたので、声のするほうを見ると、噂のお隣さんが！
「ハァイ♪・・・」と二人で返すもなんとなーく気恥ずかしい気持ちがあり、そそくさと自室のドアを閉めた。

閉まったドアから「ガチャ」と鍵がかかる音が聞こえるやいなや、Kさんが口を開いた。

「鈴木さん、夕べ声聞こえたって言ってたじゃん？」
「うん」
「・・・・なんかさ、男二人だったよね、今」
「間違いなく男二人だったよね」
「・・・・」
「・・・・」
「まぁ、アメリカだし。法律で同性の結婚が許可されてる州もあるわけで・・キニシナイってことで」
「だよね～」
「あははー！」
「わははー！」

でももしかしたら宿泊客が入れかわっていたかもしれない。
その日の晩は目が覚めることがなかったので、結局真実は壁の向こうだ。

MillerのLiteはなかなか飲みやすくてよかった。でも疲れて眠すぎて、1本飲んだらもうだめだった。Kさんは３本も飲んでた。さすがだ!!